GentooLinux のインストール : HDD のフォーマット
今日は HDD のパーティション分けを行い、マウントして利用可能にするまでをやってみました。
パーティション分けのプラン
どの程度の粒度でパーティションを分けるかというのは、用途や管理者のポリシーによっていくつものパターンがあります。しかし、あまり細かく分けてしまうと管理が煩雑になり容量の無駄も多くなりがちなので、ここでは以下のようなシンプルな分け方にします。
デバイス | タイプ | 容量 | 説明 |
---|---|---|---|
/dev/sda1 | ext3 | 32M | ブートパーティション |
/dev/sda2 | Swap | 256M | Swap パーティション |
/dev/sda3 | ext3 | 残りすべて | ルートパーティション |
この中で注意が必要なのは Swap パーティションの容量です。メモリ容量の倍くらいを目安にするのが基本ですが、ここでは後々にメモリを増やすことも考慮して 4 倍の 256M を確保しています。
HDD のパーティション分け
HDD のパーティション分けには fdisk コマンドを使用します。
fdisk /dev/sda
「Command (m for help):」というプロンプトが表示されます。ここで必要なコマンドを実行して、HDD のパーティションを設定していきます。
ブートパーティション
- n コマンドを入力してパーティションの新規作成を開始します。
- 基本(primary)パーティションか拡張(extended)パーティションかを聞いてきますので、p を入力して基本パーティションを選択します。
- 「Partition number」には 1 を指定します。
- 「First cylinder」にはそのまま Enter キーを押し、デフォルト値を使用します。
- 「Last cylinder or +size or +sizeM or +sizeK」にはパーティション容量(+32M)を指定します。ここではまだキーボードが英語キーボードとして認識されているので、記号の入力には苦労するかもしれません。
これでブートパーティションが作成されました。p コマンドで現在のパーティション設定が表示されますので、確認してみてください。
Swap パーティション
Swap パーティションの確保も上記とほぼ同じですが、パーティションタイプを「Linux swap」に変更する必要があります。
- n コマンドを入力してパーティションの新規作成を開始します。
- p を入力して基本パーティションを選択します。
- 「Partition number」には 2 を指定します。
- 「First cylinder」にはそのまま Enter キーを押し、デフォルト値を使用します。
- 「Last cylinder or +size or +sizeM or +sizeK」には +256M を指定します。
- t コマンドを入力してフォーマットの変更を開始します。
- 「Partition number」には 2 を指定します。
- 「Hex code」には 82 を指定します。
p コマンドで「System」が「Linux swap / Solaris」に変更されているのを確認してください。
ルートパーティション
最後にルートパーティションを確保します。
- n コマンドを入力してパーティションの新規作成を開始します。
- p を入力して基本パーティションを選択します。
- 「Partition number」には 3 を指定します。
- 「First cylinder」にはそのまま Enter キーを押し、デフォルト値を使用します。
- 「Last cylinder or +size or +sizeM or +sizeK」もそのまま Enter キーを押し、デフォルト値を使用します。
パーティション分けの確定
最後に、w コマンドを入力します。これまでに設定したパーティション設定を実際に HDD に書き込み、 fdisk コマンドを終了します。
パーティションの初期化
パーティション分けを行ったら、それぞれのパーティションを初期化します。/dev/sda1 と /dev/sda3 はどちらも ext3 フォーマットを使用するので、 mke2fs コマンドで初期化できます。
mke2fs -j /dev/sda1 mke2fs -j /dev/sda3
/dev/sda2 は Swap パーティションなので、 mkswap コマンドで初期化します。ついでに swapon コマンドで Swap を有効にしてしまいましょう。
mkswap /dev/sda2 swapon /dev/sda2
パーティションのマウント
作成したパーティションをマウントしましょう。マウントには mount コマンドを使用します。ブートパーティションのマウントポイントは用意されていないので、マウントする前にディレクトリを作成します。
mount /dev/sda3 /mnt/gentoo mkdir /mnt/gentoo/boot mount /dev/sda1 /mnt/gentoo/boot
以上で HDD の準備が整いました。明日からはここに GentooLinux のシステムをインストールしていきます。
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