DNS サーバーの構築 : 逆引きゾーンファイルの作成
DNS サーバーの構築も今日で終了です。逆引きゾーンファイルを作成し、BIND を稼動させます。
逆引きゾーンファイル
正引きゾーンファイルとは逆に、IP アドレスからホスト名へのマッピングを定義するのが逆引きゾーンファイルです。書式は正引きゾーンファイルとほぼ同じなので、とくに説明の必要はないでしょう。
以下が、今回使用した逆引きゾーンファイルです。こちらも "named.conf" で指定した名前で作成します。今回の場合は "/var/bind/pri/0.168.192.zone" です。
$TTL 60 @ IN SOA mail.sourcewalker.com. root.mail.sourcewalker.com. { 2006010100 ; Serial 28800 ; Refresh 14400 ; Retry 604800 ; Expire - 1 week 60 ) ; Minimum IN NS ns.sourcewalker.com. IN PTR sourcewalker.com. IN A 255.255.255.0 1 IN PTR gateway.sourcewalker.com. 2 IN PTR mail.sourcewalker.com.
逆引きゾーンファイルで注意することは、デフォルトのゾーンが IP アドレスのネットワーク部(今回の場合 "0.168.192.in-addr.arpa")になっているので、ホスト名の省略ができない点です。上記のファイルでも、ホスト名はすべて FQDN で記述し、最後に "."(ピリオド)を付加しています。
同様に、PTR レコードの owner として数字だけが指定されているところは、デフォルトのゾーン名が使用され、暗黙的に "1.0.168.192.in-addr.arpa" として扱われます。
文法チェック
さて、こちらも文法チェックをしておきましょう。
named-checkzone 0.168.192.in-addr.arpa /var/bind/pri/0.168.192.zone
動作チェック
BIND の起動
以下のコマンドで BIND が起動できます。
/etc/init.d/named start
もしエラーが出るときは、"/var/log/messages" に出力されているログを確認しましょう。
bind-tools のインストール
動作チェックのために host コマンドを使いますので、それを含んでいる bind-tools パッケージをインストールしておきます。
emerge bind-tools
ホスト名を引いてみる
以下のように host コマンドを使うことで、DNS でどのような情報が取得されるかを確認できます。まずは正引きの情報を確認してみます。ドメイン名は適宜変更してください。
host -a sourcewalker.com 127.0.0.1
正引きゾーンファイルに記述したのと同じ内容が表示されるはずです。次に、逆引きもチェックしてみましょう。
host -a 0.168.192.in-addr.arpa 127.0.0.1
念のため、外部ホストの情報が引けることも確認したほうがいいですね。
host www.yahoo.co.jp 127.0.0.1
これらの情報に間違いがなければ、BIND は正しく動作しています。
デフォルト起動設定
/etc/resolv.conf の変更
BIND が正常に動作しているようなら、デフォルトの DNS サーバーを自ホストに変更してしまいましょう。"/etc/resolv.conf" の nameserver の行を "127.0.0.1" に変更すれば OK です。これで LAN 内のホストもホスト名でアクセスできるようになります。
デフォルト起動にする
rc-update を使用して、OS 起動時に BIND も起動するように登録します。
rc-update add named default
以上で DNS サービスが自宅 LAN で稼動し始めました!各ホストがドメイン名の指定でアクセスできるようになると、なんとなくネットワークな感じがしてきますね。まだなんのサービスも動いてませんが・・・(^^;
詳しくはこちらの記事をどうぞ!
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