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VALUE DOMAIN での DNS の設定

以前、個人で所有するドメインの管理を VALUE DOMAIN に移行したという記事を書きましたが、かなりいい感じです。使い方の説明がちょっと(というかだいぶ(^^;)不親切でとっつきにくい感じですが、機能は非常に豊富で大満足しています。

単なるドメイン登録の代行にとどまらず、レンタル DNS サーバーとも言うべきサービスを提供しているのがポイントですね。通常の用途であれば、自前の DNS サーバーを立てるのとほぼ同等の事ができます。サブドメインも自由に定義できるので、例えば home.sourcewalker.com は自宅サーバー、www.sourcewalker.com はレンタルサーバー、なんていう使い分けもできます(VALUE DOMAIN に登録すると、無料の高機能レンタル Web サーバー XREA.com も使えるようになります)。ドメインを有効活用できますね。これで料金も格安とくれば、使わない手はありません。

今日は、VALUE DOMAIN の紹介がてら、ドメインを取得して自宅サーバーに割り当てるまでの手順をご説明しようと思います。

ドメインの登録

まずは、ドメインの登録方法を軽くご紹介します。VALUE DOMAIN は一風変わったシステムを採用していて、ドメインを取得するにはまずユーザー登録し、料金を先払い(クレジットカードも可)しなくてはいけません。具体的な手順は以下のとおりです。

  1. VALUE DOMAIN のサイトに行き、上部のメニューにある「ユーザー登録」をクリックします。
  2. フォームで必要な情報を入力し、「規約に同意する」のチェックを入れて、「ユーザー登録」のボタンをクリックします。
  3. 登録完了ページが表示されたら、そこにあるユーザー名とパスワードは忘れずにメモっておいてください。
  4. 上部のメニューから「ログイン」をクリックし、先ほどのユーザー名とパスワードでログインする。
  5. ページ中ほどにある、「支払い操作」から、「支払い情報の変更・振り込み口座情報」をクリックします。
  6. 支払い方法が自分の使いたいものになっているかどうかを確認します。ここではクレジットカード払いを前提にします。もし支払い方法が意図したものでなければ、下のコンボボックスから選択し、「変更する」をクリックします。支払い方法が正しければ、「戻るにはここをクリックしてください」をクリックして、ログイン後の画面に戻ります。
  7. 「支払い操作」から、「カード(VISA/MASTER/NICOS/JCB/AMEX)でお支払い」をクリックします。
  8. 「ご購入金額を入力」で、入金する金額を指定します。VALUE DOMAIN では、まず入金を行い、入金した金額の範囲内でサービスを購入する、というシステムをとっているようです。もちろん後から追加入金はできますが、一度入金したものを返金させるのは難しいと思われます。ここでは、希望のドメインを登録するための最低限の金額を選択するのがよいと思います。ドメインの登録料金は、トップページで確認できます。
  9. あとは、普通にクレジットカードの決済を行ってください。決済が完了したら、「管理画面に戻るにはここをクリックして下さい。」のリンクをクリックし、ログイン後の画面に戻ります。
  10. 「ドメイン操作」から、「新規ドメインの取得」をクリックします。
  11. 希望ドメイン名を入力し、「空きドメインかチェック」のボタンをクリックします。
  12. ドメイン名が取得可能かどうかが表示されますので、取得可能なドメインの「取得するにはここをクリックしてください」のリンクをクリックします。
  13. 必要な情報を入力し、「登録」ボタンをクリックします。
  14. これでドメインの登録が完了します。使えるようになるまで 48 時間程度かかるそうです。

けっこうな手間ですね・・・。注文の煩わしさをいかに排除するかがネットショップのキモだというのに。ま、この状態でも成り立っているところが、VALUE DOMAIN の機能を物語っているという解釈もできますかね?(笑)

DNS の設定

ドメインが使えるようになったら、DNS 関連の設定を行いましょう。

DNS サーバーの選択

まず、VALUE DOMAIN 独自のさまざまな機能が使えるように、以下の手順で VALUE DOMAINDNS サーバーを指定します。

  1. まだログインしていない場合は、トップページ上部のメニューからログインしてください。
  2. 「ドメイン操作」から、「ネームサーバーの変更」をクリックします。
  3. 「変更できるドメイン」から設定を行いたいドメイン名を選択し、「変更」ボタンをクリックします。
  4. 「方法選択」のコンボボックスから、「VALUE-DOMAIN独自のネームサーバー(国内)」を選択します。
  5. 「変更」ボタンをクリックします。

DNS 情報の設定

VALUE DOMAIN 独自の DNS サーバーを指定すると、「ドメイン操作」の「DNSレコード/URL転送の変更」で DNS サーバーが返す各種情報が設定できるようになります。以下の手順で編集画面を表示できます。

  1. まだログインしていない場合は、トップページ上部のメニューからログインしてください。
  2. 「ドメイン操作」から、「DNSレコード/URL転送の変更」をクリックします。
  3. 「変更できるドメイン」から設定を行いたいドメイン名を選択し、「変更」ボタンをクリックします。

私は他社からドメインを移管したので、テキストベースの設定画面になっています。ドメインを新規登録した人は、もう少し使いやすいフォームベースの設定画面になるそうですが、設定する情報はほぼ同じだと思われます(いくつか追加機能が使えるようです)。ここではテキストベースの設定を前提にします。

DNS 情報の設定は、以下のような書式の行を複数書くことで行います。

<コマンド> <パラメータ1> <パラメータ2>

使えるコマンドは以下のようになります。

コマンド機能パラメータ1パラメータ2
aホスト定義ホスト名IP アドレス
mxメールサーバー定義ホスト名優先順位
cname別名定義別名実ホスト名
nsネームサーバー定義ドメイン名ホスト名
txt汎用コメントホスト名コメント

この書式、どこかで見たことはありませんか?そう、DNS サーバーの構築のときにご紹介した、正引きゾーンファイルです。順番こそ違いますが、記述できる内容はほぼ同等になっています。つまり VALUE DOMAIN では、DNS サーバーの正引きゾーンファイルの内容をほぼ完全にカスタマイズできると考えてよいでしょう。

ホスト名の指定方法には以下のパターンがあります(取得したドメイン名を "sourcewalker.com" と仮定)。

指定方法対象となるホスト
<ホスト名><ホスト名>.sourcewalker.com
<ホスト名>.sourcewaoer.com.<ホスト名>.sourcewalker.com
@sourcewalker.com
*sourcewalker.com 自身とすべてのサブドメイン
*.hosthost.sourcewalker.com 自身とすべてのサブドメイン

ホスト名のみを書くと自動的にドメイン名が付加され、最後にピリオドを付けると FQDN として扱われる、というのは BIND の正引きゾーンファイルと同じ要領ですね。また、* によるワイルドカードは、おそらく A レコードでしか適用できないと思います。もしかしたら CNAMETXT のパラメータ 1 としても使えるかもしれませんが、試していません。

例として、sourcewalker.com 内のすべてのホストの IP アドレスを 219.100.235.85 にして、メールサーバーを sourcewalker.com に設定したい場合は、以下のように記述します。

a * 219.100.235.85
mx @ 10

もちろん、上記のドメイン名や IP アドレスは取得したドメイン名や自宅サーバーの IP アドレスに置き換えてください。自宅サーバーに割り当てられているグローバル IP アドレスがわからなければ、自宅サーバーにログインして以下のコマンドを実行することで確認できます。

wget -q -O - http://dyn.value-domain.com/cgi-bin/dyn.fcg?ip

設定を記述したら、「保存する」ボタンを押すことで設定が反映されます。間違った設定をすると、他のサーバーに迷惑をかける可能性もありますので、慎重に確認してください。

これで、VALUE DOMAIN のネームサーバーの設定は終了です。外部から自宅サーバーにドメイン名を使ってアクセスできることを確認してみてください。しかし、このままでは自宅の IP アドレスが変わるとまたアクセスできなくなってしまいます。その問題を解決するのが VALUE DOMAIN が提供するダイナミック DNS の機能です。次回は、そのあたりの設定をやってみようと思っています。

では、今日はこのへんで。

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