VALUE DOMAIN の Web サーバーを使う
今日も VALUE DOMAIN ネタです。VALUE DOMAIN でドメインを登録すると、xrea.com のレンタルWeb/メールサーバーが利用できます。xrea.com は非常に多機能なレンタルサーバーで、主に以下の特長があります。
- 最大 10 個の独自ドメインで利用可能。
- メールアカウントは最大 100 アドレスまで登録可能。
- ディスク容量 50〜150Mbyte(申請によって増やせるらしい)。
- ruby, perl, python, C, PHP3/4 が利用可能。
- データベース(MySQL/PostgreSQL)が利用可能。
- cron が利用可能。
- ファイル管理には、FTP と Web ベースのファイルマネージャが利用可能。
- SSH によるシェルログインが利用可能(ホストの登録が必要)
- サーバーのログ統計が閲覧可能。
- POP/SMTP/ウェブメールが利用可能。
- 月額 200 円(12ヶ月契約時)の有料サービスに登録すると、広告表示がなくなり、ディスク容量が 1Gbyte に増える。
独自ドメインで利用するにあたって、最初の 2 つは嬉しいですね。VALUE DOMAIN の柔軟なレンタル DNS サーバーと組み合わせれば、複数のサブドメインでサイトを構築できます。CGI に ruby が使えるのも、ruby 使いには嬉しい限りです(^^)。
今回は、VALUE DOMAIN で xrea.com のアカウントを作成し、独自ドメインで自宅サーバーと xrea.com のサーバーを使い分ける方法をご紹介します。
Web サーバーのアカウントを取得する
まず、VALUE DOMAIN のサイトで xrea.com のアカウントを取得しましょう。手順は以下のとおりです。
- まだログインしていない場合は、トップページ上部のメニューからログインしてください。
- 「サーバーアカウントの登録・管理・購入」から、「サーバーアカウントの登録・管理・購入」をクリック。
- 一番下の「無料ウェブアカウントを取得」から、「取得するにはここをクリックしてください。」のリンクをクリック。
- 「無料ウェブ(広告表示が必要)への新規登録」のページが表示されます。
- 「希望ユーザー名」のところにあるテキストボックスに、希望のユーザー名を入力してください。
- その右のコンボボックスで、希望のサーバーを選択します。さらに右のリンクから各サーバーのスペックが閲覧できますので、もっとも良いと思えるサーバーを選ぶとよいでしょう。基本的には、どれもほぼ同等のスペックですが・・・。
- ページ下の「登録」ボタンを押します。
- 「無料ウェブへの利用登録が終了しました。」というメッセージが表示されれば、登録完了です。VALUE DOMAIN へのユーザー登録時に指定したメールアドレス宛に、パスワードその他の情報がメールされます。
Web サーバーに独自ドメインを設定
初期設定では xrea.com のドメイン名を使用するようになっていますので、独自ドメインでアクセスできるように設定しましょう。なお、InternetExplorer6 で下記の作業を行うと、ポップアップブロッカーが働いてしまうことがあります。あらかじめ OFF にしておくとよいでしょう。メインメニューの [ツール]-[ポップアップブロック] です。
- まだログインしていない場合は、トップページ上部のメニューからログインしてください。
- 「サーバーアカウントの登録・管理・購入」から、「サーバーアカウントの登録・管理・購入」をクリック。
- 「変更できるウェブアカウント」の部分に先ほど登録したアカウントが表示されているはずです。もしなければ、ページをリロードしてみてください。
- アカウントの下にある、「サーバー設定」のリンクをクリックしてください。
- xrea.com の管理ページが表示されます。Firefox や InternetExplorer の場合、ポップアップブロッカーが働いてしまうことがあるようです。そのような場合は、「入室」のボタンを押せば OK です。
- 左側のメニューから、「ドメインウェブ」をクリックしてください。
- 「ドメイン情報入力」のページが表示されます。
- 「設定されているドメイン」の「Main(public_html/)」にサーバーで使いたいドメイン名を入力してください。
- その下の「強制設定」を ON にしてください。
- 「ドメイン設定」ボタンをクリックしてください。
- 「ドメイン設定を変更しました。」と表示されれば OK です。設定が反映されるまでには 1 時間程度かかるそうです。
DNS レコードを編集する。
DNS レコードを編集して、独自ドメインで自宅サーバーと xrea.com の両方のサーバーにアクセスできるようにします。
ダイナミック DNS の更新を停止する
DNS レコードを編集するにあたってダイナミック DNS による更新が動作しているのは都合が悪いので、一時的に更新を止めます。自宅サーバーにログインして "crontab -e" を実行し、該当行の先頭に "#" を入れてコメントアウトしましょう。
IP アドレスを調べる
まずは、双方のサーバーの IP アドレスを確認しておきましょう。自宅サーバーにログインして、以下のコマンドで xrea.com のサーバーの IP アドレスが調べられます。サブドメインは先ほどアカウントを登録したときに指定したサーバーに合わせてください。
host s176.xrea.com
また、自宅サーバーのグローバル IP アドレスは、VALUE DOMAIN の提供する IP アドレス調査用 CGI を利用して、以下のコマンドで調べられます。
wget -q -O - http://dyn.value-domain.com/cgi-bin/dyn.fcg?ip
DNS レコードを編集する
準備が整ったところで、DNS レコードの編集を行います。以下の手順で、DNS 設定の画面に移行しましょう。
- まだログインしていない場合は、トップページ上部のメニューからログインしてください。
- 「ドメイン操作」から、「DNSレコード/URL転送の変更」をクリックします。
- 「変更できるドメイン」から設定を行いたいドメイン名を選択し、「変更」ボタンをクリックします。
ここでは、例として以下のような設定をすることにします。
ドメイン名 | 対象 |
---|---|
sourcewalker.com | 自宅サーバー |
mail.sourcewalker.com | sourcewalker.com の別名 |
www.sourcewalker.com | xrea.com のサーバー |
また、メールの処理はすべて自宅サーバーで行い、xrea.com のメールサーバーは使わないようにします。この条件ですと、設定は以下のようになります。
a @ 219.100.235.85 a www 210.251.253.231 cname mail @ mx mail 10
それぞれの IP アドレスは、適切なものに置き換えてください。設定を変更したら、「保存する」ボタンを押してください。
ダイナミック DNS の更新スクリプトを変更する
ダイナミック DNS の更新で、ホスト名を "*" としていると、www.sourcewalker.com の IP アドレスまで設定されてしまいますので、ホスト名を "@" に変更します。VALUE DOMAIN のダイナミック DNS を使う でご紹介したスクリプトを使っているのであれば、HOST 定数の値を "@" に変更してください。
ダイナミック DNS の更新を再開する
先ほど停止させたダイナミック DNS の更新を再開させましょう。"crontab -e" を実行し、コメントアウトした行を元に戻して保存、終了すれば OK です。
自宅サーバーの DNS 情報を変更する
もし自宅サーバー上に DNS サーバーを構築しているなら、そちらに xrea.com サーバーの情報を追加するのも忘れないようにしてください。正引きゾーンファイルに xrea.com サーバーの A レコードを追加するだけでじゅうぶんだと思います。
実際に Web ページを表示してみる。
これで、xrea.com の Web サーバーを使う準備が整いました。ただ、現状では xrea.com のサーバーになにもデータがありませんので、アクセスしてもエラーが表示されてしまいます。ためしに簡単な Web ページを表示してみましょう。
まず、ローカルで適当な HTML ファイルを作成し、"index.html" という名前で保存しておきます。アップロードは FTP で行ってもよいのですが、今回は Web ベースのファイルマネージャを使ってみましょう。以下の手順でアップロードできます。
- 前述の手順で、xrea.com の管理ページを表示させてください。
- 左側のメニューから、「ファイルマネージャ」をクリックしてください。
- 右側のペインに表示される「ファイルマネージャにログイン」ボタンをクリックしてください。
- ファイルマネージャが表示され、ルートディレクトリ(実際にはユーザーのホームディレクトリでしょう)が表示されます。
- 「public_html」をクリックします。名前の部分をクリックしないと反応しないようなので注意してください。
- 「アップロード」ボタンをクリックしてください。
- 「ファイル、もしくは、圧縮済みファイルをアップロード」のページが表示されます。
- 「ファイル」の側のテキストボックスの右にある「参照」ボタンをクリックし、ローカルに作成した "index.html" ファイルを選択します。
- ページ左上のほうにある、緑色のチェックマークアイコンをクリックしてください。
- ファイルがアップロードされ、結果が表示されます。
なお、Opera だとなぜかアップロード画面の各種アイコンが表示されません。リンク自体は機能するようなので、メインメニューの [View]-[Style]-[User mode] と [View]-[Style]-[Accessibility layout] を選択するとよいかもしれません(^^;。
ファイルをアップロードしたら、Web ページにアクセスしてみてください。今度はページがきちんと表示されるはずです。ページ上部に広告が挿入されていますが、これは無料サービスでは必ず表示することになっています。もし気になるようなら、有料サービスの購入を検討してみるのもよいと思います。月額 200 円〜 400 円なので、けっして損ではないと思います。
これで xrea.com の高機能な Web サーバーを使えるようになりました。いくら自宅サーバーを持っているとはいえ、自宅サーバーのページを不特定多数に公開するのは帯域幅や安定性の面で厳しいものがあります。その補完として、xrea.com サーバーは最適な機能を持っていると思います。インターネットの活用の幅がさらに広がりますね。
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