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Web サーバーの構築 : Apache のインストール

今日は久しぶりにサーバー構築関連のネタです。Apache を使って Web サーバーを構築します。ApacheHTTP サーバーはあまりにも有名なプログラムですのでご紹介するまでもないかもしれませんが、全世界の 70% 以上の Web サーバーで利用されているという、Web サーバーの代名詞のようなプログラムです。高いセキュリティーと安定性、柔軟な拡張性などが人気の秘密でしょう。

今日はまず手始めとして、Apache をインストールして普通に Web ページを表示するまでをやってみたいと思います。

インストール

それでは、Apache をインストールしていきます。Portage のおかげで、とても簡単にインストールできます。

USEフラグの設定

Apache のインストールをする前に、USEフラグ に "apache2" を追加しておきましょう。vi などで "/etc/make.conf" を読み込み、"USE=" の行に "apache2" を追加して、保存してください。時間があれば、USEフラグの変更手順 でご紹介した手順を行ったほうが無難だと思います。

Apache インストール

ApachePortage で簡単にインストールできます。

emerge apache

起動してみる

デフォルトで最低限の設定が行われているので、さっそく起動してみましょう。

/etc/init.d/apache2 start

起動したら、クライアントマシンで Web ブラウザを立ち上げ、サーバーにアクセスしてみましょう。サーバーの IP アドレスが 192.168.0.1 であれば、"http://192.168.0.1/" にアクセスすれば OK です。「Test Page for Apache Installation」というページが表示されれば Apache が正常に起動しています。

基本設定

Apache の設定はほとんどが "/etc/apache2/httpd.conf" に記述されています。設定は多岐にわたりますので、ここでは代表的なものを抜き出してご紹介します。詳細についてはディレクティブ クイックリファレンスなどをご参照ください。

書式

Apache の設定ファイルの書式は、かなり独特です。基本的には 1 行につきひとつの設定(ディレクティブと呼びます)を記述するのですが、ある条件でのみ適用される設定を記述する場合などは、HTML のタグのような記述でブロックを作ります。例えば、"/var/www/" のみに適用される設定を記述する場合は、以下のようにします。

<Directory "/var/www">
    # 設定を記述
</Directory>

このようなブロックを、Apache では「セクションコンテナ」と呼ぶようです。セクションコンテナの外にある記述は、すべての条件において適用されるグローバルな設定となります。

代表的なセクションコンテナ

ディレクティブ機能
Directory特定のディレクトリに対する設定
Location特定の URL に対する設定
IfDefineマクロが定義されているかどうかで場合分け
IfModuleモジュールが存在するかどうかで場合分け
VirtualHostバーチャルホストの設定

代表的なディレクティブ

ディレクティブ機能
Include指定されたファイルを挿入する
LoadModule指定された拡張モジュールをロードする
Listenリクエストを受ける IP アドレス・ポートを指定
UserApache を動作させるユーザーを指定
GroupApache を動作させるグループを指定
ServerAdminエラーページなどに表示するメールアドレスを指定
ServerNameリダイレクト時に使うホスト名を指定
UseCanonicalNameServerName を有効にするかどうかを指定
ServerSignatureエラーページに表示する情報の制御
DefaultTypeデフォルトの MIME タイプの指定
AddDefaultCharsetデフォルトの文字コードを指定
AddHandler拡張子に対して CGI などのハンドラを有効にする
AliasURL の別名を指定
ScriptAliasURL の別名を指定し、CGI の実行を許可する
OptionsCGI などの機能の有効/無効を指定
AllowOverride".htaccess" による設定の上書きを許可するかどうかを指定
Orderアクセス許可を判断する順番の指定
Allowアクセス許可の条件の指定
Denyアクセス拒否の条件を指定
DirectoryIndexURL がディレクトリで終わっているときに表示するファイルを指定

/etc/apache2/httpd.conf の設定例

私の場合は、デフォルトから以下の設定を変更しました。

DirectoryIndex index.html index.cgi index.php
#AddDefaultCharset ISO-8859-1
AddHandler cgi-script .cgi

設定後は、Apache を再起動してください。

/etc/init.d/apache2 restart

あとは、"/var/www/localhost/htdocs" 以下に HTML ファイルなどを作成すれば、クライアントからアクセスできるようになります。

デフォルト起動に設定する

すべての設定が完了したら、デフォルト起動するようにしましょう。

rc-update add apache2 default

これで Apache のインストールは完了です。明日はバーチャルホストをはじめとするもう少し実用的な設定をご紹介しようと思います。


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