WebOS Goodies

WebOS の未来を模索する、ゲームプログラマあがりの Web 開発者のブログ。

WebOS Goodies へようこそ! WebOS はインターネットの未来形。あらゆる Web サイトが繋がり、共有し、協力して創り上げる、ひとつの巨大な情報システムです。そこでは、あらゆる情報がネットワーク上に蓄積され、我々はいつでも、どこからでも、多彩なデバイスを使ってそれらにアクセスできます。 WebOS Goodies は、さまざまな情報提供やツール開発を通して、そんな世界の実現に少しでも貢献するべく活動していきます。
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オレオレGoogleリーダーを作ったので、ベータテスターを募集します

Google リーダー、全 Web アプリケーション中でダントツ No.1 の使用率だったんですよ。デスクトップと合わせても、たぶん Web ブラウザ、 Emacs に次ぐ 3 位くらいなんですよ。購読フィードの数が多い上に iPhone や Nexus 7 でも読むから、他のリーダーじゃダメなんですよ。それなのに・・・猶予期間たった 4 ヶ月で終了とかどういうことなんですか、 Google さん。もーほんとに勘弁してほしいです。

そんなわけで、怒りにまかせて、やってやりましたよ。オレオレ Google リーダー、名付けて「Feedeen」をでっち上げました。他にも作る人いるかなーと思っていたのですが、さすがに類似サービスも多いのにスクラッチで作るようなバカは私くらいですかね(笑)

ゴールデンウィークに頑張って作業して、まだボロはあるものの他人様に見せられる程度にはなってきたので、少人数ではありますがベータテスターを募集します。以下で特徴などを紹介しているので、もし使ってみたいと思われましたら、ぜひご登録ください。アカウントの取得方法などは、記事の最後で説明しています。

Feedeen の特徴など

今回 Feedeen を作るにあたって私が目指したのは、とにかく

「効率良く未読を処理できるフィードリーダー」

です。実際に私は Google 関連やライブラリ、ツール、 API 等の更新情報、その他ニュース・ブログなど合わせて 100 以上を購読していて、一日で未読数は数百件、 2 日もサボれば簡単に千件を超えてしまいます。最近流行のカジュアルなフィードリーダーではとても処理しきれません。 Google リーダーでも辛いくらいでした。

そこで、こうした未読処理に便利だった機能を Google リーダーから抜き出し、さらに自分が欲しかった機能をプラスしてできたのが Feedeen です。なので、見た目の派手さはありませんが、とにかく効率を最優先にした質実剛健な作りになっています。

ということで、メイン画面はこんな感じです。まだバタ臭い箇所が残っているのは見逃してください ^^;

余分な空間をなくして、できるだけ多くの情報を表示するようにしています。基本的なレイアウトは Google リーダーの一覧表示に合わせているので、 Google リーダーに慣れた方なら迷うことなく使えるでしょう。細かい部分であって当たり前な機能が抜けていたりもしますが、徐々に追加していきます。

動作環境としては、以下のブラウザを正式サポートとしています。

  • デスクトップ : Google Chrome, Firefox, Safari の最新版
  • モバイル: iOS6 の Safari, Android 4.x の Google Chrome

このほかの環境でも、主要な HTML5/CSS3 をサポートしたブラウザなら動くはずですが(例えば IE10 では概ね動くようです)、私の開発環境的な問題から、不具合への対応が難しいです。可能なら上記の環境で使っていただくのが無難です。

一般的な情報はこれくらいにして、 Feedeen の特徴的な機能をいくつかご紹介します。

ベイジアンフィルタによる自動選別機能

ベイジアンフィルタの機能はいったん削除しました。代わりに、タイトルやリンク先 URL に特定の文字列を含むアイテムを振り分ける、静的フィルタが実装されています。

幅広い話題を扱うニュースサイトを購読すると、興味のない記事もけっこう配信されてきます。そういった記事をある程度自動で振り分ける機能です。メールソフトのスパムフィルタなどと同じ、ベイジアンフィルタというものを使っています。

操作方法もメールソフトとほぼ同じで、興味のない記事を見つけたら、スターの右にあるゴミ箱のアイコンをクリックしてください。それ以降、似た記事(と判断されたもの)が Unlike グループに振り分けられ、通常の All items 等のグループには表示されなくなります。また、 Unlike グループも時々チェックして、もし興味のある記事が誤認識されていたら、ゴミ箱アイコンを OFF にしてください。このようにして学習させていけば、徐々に正しい振り分けをするようになります。

ただ、まだごく単純にベイジアンフィルタを実装しただけなので、精度的は微妙かもしれません。実際に使いながらデータを集め、改善していきたいと思っています。

主なショートカットキーを実装

すべてではありませんが、 Google リーダーで使えるキーボードショートカットの一部を実装しています。以下は現在実装済みのショートカット一覧です。

キー操作機能
p前の記事にフォーカスを移動
n次の記事にフォーカスを移動
k前の記事を開く
j次の記事を開く
o, enterフォーカス中の記事を開閉する
vフォーカス中の記事を別タブで開く
spaceページ送り
Shift + space逆ページ送り
sスターを付ける
m未読・既読を切り替える
rリロード
Shift + A表示中の記事をすべて既読にする
g aAll items グループを表示する
g sStarred グループを表示する

未読を消化するのに必須であろうものを先行して実装した感じですが、他のショートカットも順次実装していく予定です。

モバイル版はだいぶ頑張りました

今回、とくに力を入れたのがモバイル版です。最近はモバイルデバイスの利用率が高くなっていますが、モバイル版 Google リーダーの出来はいまひとつでしたよね。そのあたりの不満を解消するべく頑張ってみました。

機能面の主なトピックは以下のとおりです。

  • Facebook 風サイドメニューでフィードやフォルダを素早く切り替え
  • 情報量を最優先した画面デザイン
  • 表示面積を取らず、かつ少ないアクションで操作できる UI
  • 制限付きながら、オフライン動作に対応
  • iOS の Standalone Web App にも対応

これらに関しては、文章よりも実際に見てもらったほうが早いので、素人臭さ爆発ですが動画を撮ってみました(音声付きなのでご注意を)。ぜひご覧くださいませ。

各機能ともまだ完全に納得のいく出来栄えではないですが、それでもモバイル版に関しては現時点で Google リーダーを超えているのではと、不埒なことを思っています。

他のリーダーからの移行

他のリーダーからの移行方法としては、 OPML ファイルのインポートに加えて、 Google Reader API 経由のインポートも用意してあります。

したがって、 Google リーダーからであれば、 数回のクリックだけで終わりです。ただ、いずれの場合も移行できるのはあくまで購読リストのみで、過去アイテムの取り込みなどはできません。スターしたアイテムくらいは持ってきたいところですが、まだ他の作業山積みなので、 7/1 までにはちょっと厳しいかなぁ・・・。

Read only でいいから、 API だけは 7 月移行も残してくれないだろうか > Google

有料化について

とまあ、以上のようなものが現時点で動いています。これをずっと無料で提供できれば多くの方に興味を示して貰えるでしょうが・・・残念ながらそれは難しいです。フィードリーダーは外部へのリクエストを常に投げまくるので、一般的な Web サービスよりサーバーインフラへの負担がきついです。個人のポケットマネーで維持できる範疇は、すぐに超えてしまうでしょう。ニッチなサービスなので、他の収入源も絶望的ですしね。

というわけで、おそらく最終的には有料化することになります。具体的な金額は実際の負荷などを見つつ決めますが、おそらく月額で 100 円〜 200 円というところでしょう。まあ、実際に課金の準備を整えるには数ヶ月かかるでしょうが、一応ご承知おきください。

アカウントの取得方法

有料化(予定)という痛恨の一撃にもたじろがない方がおられましたら、ぜひ下の URL にアクセスして、アカウントを取得してください(要 Google アカウント)。今回はひとまず 10 人までの募集ですが、メールアドレスを登録していただければ、 7/1 までに招待コードが送れるよう最大限努力します。

http://feedeen.com/

アクセスすると下の画面が表示されるので、「招待コード」のテキストボックスに「webos-goodies」と入力し、 Signup をクリックしてください。 既に定員に達しておりますので、メールアドレスのご登録をお願いします。多数のご登録、ありがとうございます!

ここで「招待コードが無効、もしくは定員を超えました」と出たら、すでに募集定員に達しています。申し訳ありませんが、「E-Mail」のボックスでメールアドレスを登録し、招待コードがメールされるのをお待ちください。

まだ定員に達していなければ、 Google アカウントの接続を許可する以下の画面になるので、「許可」ボタンをクリックしてください。(現在、 Google が新しい認可画面をテストしているようで、画像とは異なるものが表示されるかもしれません。いずれにせよ、「許可」や「承認」といった類のボタンを押してください)

以上で Feedeen アカウントが作成されます。 Google リーダーから購読リストをインポートするなどして使ってみてください。現在のところフィードのフェッチは 30 分間隔になっているので、フィードを登録してから実際に記事が表示されるまでには時間がかかります。使い始めは少し気長にお待ちください。

もし不具合に遭遇したら、以下のフォームでご報告ください(メイン画面右上の「不具合報告フオーム」リンクと同じです)。

https://docs.google.com/forms/d/1CeFa6uVo8FOhmNIxc...

各 SNS のアカウントも開設してあります。ご意見・ご質問などはこちらに投稿してください。フォローや Like、 +1 などもよろしくです。

Google+ : http://goo.gl/hC1p8
Facebook : https://www.facebook.com/feedeen.reader
Twitter : https://twitter.com/feedeen

※ 記事公開当初、 G+ ページのリンクが間違っていたようです。確認が足りず、申し訳ありません。現在は修正してあります。

それでもやっぱりフィードリーダーを使いたい

Google リーダー終了の発表以来、「RSS終了説」がけっこう語られているようです。たしかに私の実感としても、 RSS/Atom フィードをマメにチェックする人は減ってきていますし、 Twitter などのソーシャルサービスのほうが「新鮮で面白い」情報に出会う確率が高いです。

しかし、今ホットな話題などとは別に、確実にキャッチしたい情報というのも存在するわけです。私の場合は使っているツールやライブラリの更新情報、仕事に関係する分野のニュースなどですね。そうした情報にきちんとアンテナを伸ばすには、やはりフィードリーダーが最適です。

また、 RSS/Atom フィードの普及で一度は分散型でオープンになりかけた情報の流れが、再び少数のソーシャルサービスに集約されつつあるのも残念です。たしかにそのほうが便利なことは多々ありますが、最近の Twitter API のような事例が、今後も繰り返し起こるでしょう。 iOS アプリ開発のような不自由さが Web にまで忍び寄ってきているようで、なんとも気分が優れません。

ま、こういった思いなどもあって、今回少し気合を入れて(ブログの更新をサボりつつ ^^;) Feedeen を開発しました。正直、皆さんからどんな反応があるのか、それともまったくないのか、ぜんぜん予想がつかないのですが、とにかくまずは「自分にとってベストなフィードリーダー」を目指して仕上げていこうと思っています。ちょっぴり温かい目で見守っていただければ幸いです。

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