GentooLinux のインストール : VMwareTools のインストール(旧)
この記事はすでに時代遅れです。改訂版の記事をご参照ください。
今日は、 VMwareTools のインストールに挑戦します。OS 本体のインストール作業はこれで(やっと)一段落という感じです。長かった・・・orz。
GentooLinux では、vmware-linux-tools というパッケージが用意されており、 VMwareTools のインストール・運用をある程度サポートしてくれます。しかし、もともと正式サポートされていない環境で無理やり動かすわけなので、けっこうトリッキーなことをしないとインストールできません。気合を入れていきましょう。
なお、私は GentooLinux をデスクトップ OS として使うつもりはないので、X はインストールしていません。X のある環境では若干手順が変わってくる可能性もあるので、ご了承ください。
準備
pciutils のインストール
VMwareTools のインストールには、pciutils パッケージが必須のようなので、あらかじめインストールしておきます。
emerge pciutils
VMwareTools のファイルをコピー
vmware-linux-tools パッケージのインストール前に、あらかじめ VMwareTools のファイルを所定の位置にコピーしておく必要があります。以下の手順で行います。
- VMware Workstation のメインメニューから [VM]-[Install VMware Tools] を選択。
- 「ゲスト OS が走っている状態で VMwareTools をインストールしてね」という旨の確認ダイアログが出るので、「Install」ボタンを押す。
- mount /mnt/cdrom
- cp -v /mnt/cdrom/*.tar.* /usr/portage/distfiles
(4) でコピーしたファイル名は次で使いますので、メモしておいてください。
ebuild を変更
現在の vmware-linux-tools パッケージは旧バージョンの VMware 用に書かれているので、少々変更する必要があります。変更するのは "/usr/portage/app-emulation/vmware-linux-tools/vmware-linux-tools-5.0.0.ebuild" です。以下のような行を探し、"VMwareTools-5.0.0-13124" の部分を先ほどコピーしたファイル名に置き換えます。
MY_PN="VMwareTools-5.0.0-13124"
さらに、この変更した ebuild にあわせて署名ファイルも書き換えます。
rm /usr/portage/app-emulation/vmware-linux-tools/files/digest-vmware-linux-tools-5.0.0 ebuild /usr/portage/app-emulation/vmware-linux-tools/vmware-linux-tools-5.0.0.ebuild digest
VMwareTools のインストール
vmware-linux-tools パッケージのインストール
GentooLinux 側の vmware-linux-tools パッケージは以下のようにしてインストールできます。
ACCEPT_KEYWORDS="~x86" emerge vmware-linux-tools
ダミーファイルを作成
Redhat 系のディレクトリ構成にあわせて作られた VMwareTools のインストーラを騙すため、ダミーのファイルやディレクトリを作成しておきます。
touch /etc/init.d/vmware-tools chmod 700 /etc/init.d/vmware-tools mkdir /etc/init.d/rc{0,1,2,3,4,5,6}.d echo '/etc/init.d/net.eth0 $1' >> /etc/init.d/network chmod 755 /etc/init.d/network
/etc/vmware-tools/locations の変更
"/etc/vmware-tools/locations" の該当部分を以下のように書き換えます。
answer INITDIR /etc/init.d answer INITSCRIPTSDIR /etc/init.d
VMwareTools のインストール
ここまできたら、あと一息。インストールスクリプトを実行して VMwareTools をインストールします。手順は以下のとおり。
- /usr/bin/vmware-config-tools.pl -skipstopstart
- vmhgfs モジュールをビルドするか尋ねてくるので、そのまま Enter を押します。
- カーネルをビルドした以降に gcc をアップデートしていた場合は、警告が表示されます。たぶん大丈夫だろうということで、「yes」を入力して Enter を押します。
- カーネルのヘッダファイルのパスを尋ねてきます。そのまま Enter を押せば、自動検出されたパスが使用されます。
動作テスト
まず、ネットワークドライバの動作チェックをします。最初の 3 つはエラーが出ると思いますが、気にしないでください。
/etc/init.d/net.eth0 stop rmmod pcnet32 rmmod vmxnet depmod -a modprobe vmxnet /etc/init.d/net.eth0 start
必要に応じて適当なサイトに ping を送信するなどして確認してください。次にサービスの起動チェックをします。
ln -sf /dev/input/mice /dev/mouse /etc/init.d/vmware-linux-tools start
エラーが出なければ、デフォルト起動にしてしまいましょう。
rc-update add vmware-linux-tools default
ダミーファイルを削除
rm -rf /etc/init.d/rc?.d rm -rf /etc/init.d/vmware-tools rm -f /etc/init.d/network
カーネルモジュールの設定
- cp /etc/modules.conf /etc/modules.d/vmware
- "/etc/modules.d/vmware" の "# Added by VMware Tools" より前の行を削除する。
- "/etc/modules.autoload.d/kernel-2.6" の "pcnet32" を "vmnics" に変更する。
再起動
- umount /mnt/cdrom
- VMware Workstation のメニューで [VM]-[Cancel VMware Tools Install] を選択。
- shutdown -r now
これで、とりあえず最適化されたネットワークドライバが有効になります。たぶん、ファイル共有も使えるんじゃないかな。時間のあるときに試してみます。それ以上の機能は、設定ツールが GUI しかない関係で、X のある環境でないと使えません。このあたりの問題は、いずれ解決したいと思っています。
さて、明日からは各種サーバーの構築をやっていきます。
詳しくはこちらの記事をどうぞ!
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