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VMware の仮想マシンに HDD を追加する

今日は久々に VMware ネタです。VMware Workstation で仮想マシンに新しい HDD(仮想ディスク)を追加する方法をご紹介しようと思います。VMware Workstation の仮想マシンに接続されている HDD は実際にはホストOS上のファイルに過ぎないので、簡単に追加・削除できます。また、その気になればファイル共有を使って他のマシン上にディスク領域を確保することもできます。一時的に HDD 容量が足りなくなった場合などにたいへん便利です。VMware を使ってサーバーを構築する際の大きな利点のひとつですね(^^)

仮想ディスクを作成する

それでは、仮想ディスクを作成してみましょう。手順は以下のとおりです。

  1. 仮想ディスクを追加したい仮想マシンをシャットダウンします。
  2. VMware Workstation のメインメニューから [VM]-[Settings] を選択し、「Virtual Machine Settings」ダイアログを表示させます。
  3. 「Hardware」タブを選択します。
  4. ダイアログの下のほうにある「Add」ボタンをクリックし、「Add Hardware Wizard」を表示させます。
  5. 「次へ」ボタンをクリックします。
  6. 「Hardware Type」の画面になるので、「Hardware Types」のリストから「Hard Disk」を選択し、「次へ」ボタンをクリックします。
  7. 「Select a Disk」の画面になるので、「Create a new virtual disk」を選択し、「次へ」ボタンをクリックします。
  8. 「Select a Disk Type」の画面になるので、「SCSI (Recommended)」を選択し、「次へ」ボタンをクリックします。
  9. 「Specify Disk Capacity」の画面になるので、「Disk size」で必要な容量を指定します。「Allocate all disk space now」のチェックを入れると、最初に必要な領域をすべて確保してアクセスを高速化します。ホストOS(もしくは仮想ディスクファイルを格納するマシン)の HDD 容量に余裕があるのなら、なるべくチェックを入れたほうがよいでしょう。
  10. 「Specify Disk File」の画面になるので、新規作成する仮想ディスクファイルのパスとファイル名を指定します。複数のファイルが作成されるので、専用のディレクトリを作ったほうが無難です。もしネットワーク経由で別のマシンに仮想ディスクファイルを作成するなら、ここでそのマシンのディレクトリ上にファイルを作るように指定してください。
  11. 「完了」ボタンをクリックすると、仮想ディスクが作成され、「Virtual Machine Settings」ダイアログの「Device」リストに追加されます。
  12. 「Virtual Machine Settings」ダイアログの「OK」ボタンをクリックします。
  13. 仮想マシンを起動します。

GentooLinux で利用可能にする

仮想マシンに仮想ディスクを追加しただけでは、ゲストOSで利用可能にはなりません。ここでは、ゲストOSGentooLinux であると仮定して、仮想ディスクをフォーマットしてマウントする手順をご紹介します。他の Linux でも手順はほとんど同じだと思います。

デバイスファイルを特定する

Linux 上では、SCSI 接続の HDD ドライブは "/dev/sd?" というデバイスファイルとして認識されます。? の部分は小文字のアルファベットで、SCSI ID0 が "/dev/sda", SCSI ID1 が "/dev/sdb"・・・というふうに対応しています。

仮想マシンに追加した仮想ディスクの SCSI ID は、以下の手順で確認できます。

  1. VMware Workstation のメインメニューから [VM]-[Settings] を選択し、「Virtual Machine Settings」ダイアログを表示させます。
  2. 「Device」のリストから増設した仮想ディスクを探してください。
  3. 名前の中の "(SCSI 0:?)" の ? の部分の数字が ID 番号です。

以下、追加した仮想ディスクの ID は 1、つまりデバイスファイルは "/dev/sdb" だと仮定します。くれぐれも必要なディスクをフォーマットなどしてしまわないように注意してください。(^^;

パーティション設定

仮想ディスクのパーティション設定には、インストール時同様に fdisk コマンドを使用します。デバイスファイルが "/dev/sdb" だとすると、以下のようにして起動します。

fdisk /dev/sdb

今回はディスク全体をひとつのパーティションにしてしまいます。手順は以下のようになります。

  1. n コマンドを入力してパーティションの新規作成を開始します。
  2. 基本(primary)パーティションか拡張(extended)パーティションかを聞いてくるので、p を入力して基本パーティションを選択します。
  3. 「Partition number」には 1 を指定します。
  4. 「First cylinder」にはそのまま Enter キーを押し、デフォルト値を使用します。
  5. 「Last cylinder or +size or +sizeM or +sizeK」でもそのまま Enter キーを押し、デフォルト値を使用します。これでディスク全体が選択されます。
  6. w コマンドを入力します。パーティション情報をディスクに書き込んだ後、fdisk が終了します。

もし複数のパーティションに分ける場合は、GentooLinux のインストール(その3:HDD のフォーマット)を参照してください。

フォーマット

パーティションを設定したら、ディスクをフォーマットします。ここでは ext3 形式でフォーマットします。以下のコマンドを実行してください(デバイスファイルを間違えないように注意)。

mke2fs -j /dev/sdb1

マウントする

あとは適当なディレクトリにマウントすれば追加したディスクにアクセスできます。ここでは "/mnt/hdd" というディレクトリを作成し、そこにマウントすることにします。以下のコマンドを実行してください。

mkdir /mnt/hdd
mount /dev/sdb1 /mnt/hdd

もし再起動後も自動的にマウントしたいなら、fstab に以下の記述を追加するとよいでしょう。

/dev/sdb1 /mnt/hdd ext3 noatime 0 2

仮想ディスクを削除する

不要になったら、仮想ディスクは取り外して削除できます。

  1. もし fstab にエントリーを追加したなら、それを削除します。
  2. 仮想マシンをシャットダウンします。
  3. VMware Workstation のメインメニューから [VM]-[Settings] を選択し、「Virtual Machine Settings」ダイアログを表示させます。
  4. 「Hardware」タブを選択します。
  5. 「Devices」のリストから削除するハードディスクを選択します。
  6. リストの下にある「Remove」ボタンを押します。
  7. 「Virtual Machine Settings」ダイアログの「OK」ボタンをクリックします。

これで追加した仮想ディスクが仮想マシンから削除されました。ファイル自体は残っていますので、再度追加すれば内容にアクセスできます。もし必要なくなったら、ファイルを手動で削除すれば OK です。

仮想ディスクの増設に関する手順は以上です。このあたりの手軽で柔軟な仮想マシンのコンフィギュレーションは VMware の大きな魅力ですね。他の仮想化ソフトウェアではこうはいかないと思います。明日は、ホストOSとのファイルのやり取りを実現する「共有フォルダ」機能をご紹介しようと思います。

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