Opera 9.5 alpha が公開されました!
先日の予告どおり、昨日 Opera 9.5 alpha がついに公開されました!以下のページからダウンロードできます。
http://my.opera.com/desktopteam/blog/2007/09/04/go-and-get-opera-9-5-alpha-3
もちろん、さっそくインストールしてみました。デフォルトで Opera 9.23 とは別のディレクトリにインストールされ、きちんと共存できるようになっているので安心です。ただし、スタートメニューなどのアイコンは上書きされてしまうようなので、ご注意ください。
ご覧のとおり、外見に大きな変化はありません。デフォルトでステータスバーが表示されるようになったのが、最も大きな変化でしょうか。メジャーな機能追加は次の Opera 10 に譲って、今回は Opera 9.x のブラッシュアップに専念したという感じでしょう。それだけに、基本機能は着実に進化しているようです。というわけで、本日は急遽この Opera 9.5 alpha をレビューしてみたいと思います。短い時間で書いたのでまとまりがありませんが、ご勘弁くださいませ。
CSS3 サポートが大幅強化
Opera 9.5 の最大のウリは、なんといっても新レンダリングエンジン Kestrel による CSS3 サポートの強化です。 CSS3.info の CSS Selectors Test でさっそく検証してみました。 検証したのは Opera 9.50 alpha のほか、 Opera 9.23 、 Firefox 2.0.0.6 、 Safari 3.0.3 for Windows です。 IE は比較対象にもならないので除外 :p
テスト結果は以下のとおりです。
なんと Opera 9.5 完全制覇です!素晴らしい!!レンダリングエンジンとしては、たしか KHTML の最新版がすでにパスしているはずですが、実際にブラウザとしてリリースされた状態での達成は初かもしれません。だからなんだというわけでもないのですが、大きな一歩であることは間違いありませんね。
セレクタのサポートは非常に優秀なことがわかりましたが、肝心の属性に関してはまだまだな感じです。新たにサポートされたのは text-shadow, overflow-x & overflow-y, back-gorund-size (-o-background-size で利用可能) くらいで、 border-radius や box-shadow には未対応。今後の改良が望まれます。
JavaScript エンジンも機能強化
次は JavaScript まわり。こちらのページのベンチマークで先ほどと同じブラウザを計測してみた結果が以下のグラフ。縦軸が処理にかかった時間なので、短いほど速いということになります。
このように、残念ながら実行速度は Opera 9.23 とほとんど変わりませんでした。ていうか Safari の速さが突出してますね。確かに体感でも速いとは思っていましたが、 Opera の 2 倍近いとは。 Firefox も Tamarin で高速化してくるでしょうから、うかうかしていられませんね。頑張って最適化してほしいものです。ところで、うちの Firefox ちょっと遅すぎですかね。 Firebug とか YSlow とかの開発系エクステンションはプロファイルを分けようかな(^^;
ということで、速度ではあまり改善が見られませんでしたが、機能面はけっこう強化されています。待望の Getters & Setters がついにサポートされたのをはじめとして、 getElementsByClassName, Navigator.onLine, Canvas.get/putImageData, Canvas.transform などなど、興味深い機能が目白押しです。あと、 JavaScript とはちょっと違いますが、 httpOnly Cookie がサポートされたようです。 XSS の防止に役立ちそうですね。
その他の機能
Opera 9.5 alpha では、 UI まわりにもいくつか機能が追加されています。細かいものも合わせるとけっこうあるみたいですが、とりあえず使ってみて気付いたものをご紹介します。
Synchronizing With My Opera
メインメニューの [File]-[Synchronizing With My Opera] で My Opera のアカウントを入力すると、ブックマーク、パーソナルバー、スピードダイアルのデータが My Opera のサーバーに保存され、複数のマシンで共有できるようになります。いわゆる Opera 版 Google Browser Sync ですね。自宅と会社などで設定を共有できるのはありがたい。
2007/9/7 : この機能の詳細が公式 blog に掲載されました。
http://my.opera.com/desktopteam/blog/2007/09/07/my-opera-synchronization-explained
History Search
いわゆる履歴の検索機能ですが、タイトルや URL だけではなく、ページ全体に対して全文検索が可能になりました。以下のようにアドレスバーに単語を入力するだけで検索できます。
もちろん履歴ウインドウにも同様の検索機能があるほか、 opera:historysearch にアクセスすることで以下のようなページも表示されます。
メニューにもまったく登録されていないので、もしかしたら仮の機能なのかもしれませんが、けっこう使い易いです。できればこのまま残しておいてほしいと思います。
他のブラウザーで開く
コンテキストメニューに「Open With」という項目が加わり、インストールされているすべての Web ブラウザ(?)を起動できるようになりました。
これまでも Web Developer Toolbar をインストールすれば IE や Firefox は起動できましたが、標準で、しかも自動検出で表示してくれるのは便利ですね。
以上、 Opera 9.5 alpha のファースト・インプレッションをお伝えしました。全体的に、よりベターな Opera 9 として正当な進化を遂げている感じです。また、最初のリリースにしてはけっこう安定していて、この記事を書くためにいろいろとサイトを回りましたが、一度もクラッシュはしませんでした。インストーラの出来も良く、安心して使えるようになっていますので、 Opera ユーザーの方もそうでない方も、ぜひこの機会に使ってみてください! 芦塚さんの記事によると、検索窓に 2 単語入れるとクラッシュするそうです。やっぱりα版ですね(笑)。
詳しくはこちらの記事をどうぞ!
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