軽快動作のドキュメント共有サイト「handsOut」
公開から少々時間が経ってしまいましたが、codeなにがしのオープンタイプさんが提供するドキュメント共有サービス handsOut を試してみました。codeなにがし譲りのシンプルで使いやすい操作系はさすがですね。この分野は先発のサービスがけっこうあるので、それらとの差別化はどうするのかと思っていたのですが、なんのなんの。ユニークな特徴をいくつも備えた、とても使えるなサービスになっています。
おそらく handsOut の便利な機能はまだほとんど知られていないと思います。これだけのサービスが埋もれてしまうのはもったいない。少しでも認知度を上げるべく、本日はこの handsOut の諸機能をご紹介します。
軽くて使いやすいドキュメントビュアー
まずなんといっても素晴らしいのが、シンプルで使いやすい Flash ベースのドキュメントビュアーです。 Web サイトへの埋め込みにも対応しているので、以下に挿入してみました。この埋め込み用ウィジェットと handsOut 本体で使われているビュアーはまったく同じものです。
ドキュメントの左右をクリックでページ送りできるのが素晴らしいです。小さいボタンを操作する煩わしさから解放され、快適に閲覧できます。ボタンもページ送りと最大化の 5 つだけと、とてもシンプル。 Adobe Reader を模倣している同種のウィジェットとは、まったく対照的ですね。おかげでドキュメントの表示領域が広く取れるうえ、見た目もカッコいい。 iPod などの Apple 製品に通じるセンスを感じます。そういえば、全体の色調もそれっぽいですね(笑)
ドキュメントの公開範囲が指定可能
このように使いやすい handsOut ビュアー、共有ドキュメントだけに用途を限定するのはもったいない。プライベートなドキュメントの閲覧にも利用できれば最高ですよね。そんな要望にも handsOut はバッチリ応えてくれます。アップロードしたドキュメントに以下のように多彩な公開範囲が指定可能なのです。
これだけの選択肢があれば、個人利用だけでなくグループでの活用も可能ですね。仲間内で旅行先のパンフレットを共有したり、出先で必要になるプレゼン資料を保存したりと、活用範囲がぐんと広がります。場合によっては、ビジネスシーンでの利用も考えられるかもしれません。「共有」にこだわらず、情報の有効活用を促進したいという OpenType さんの姿勢が素晴らしいです。
Web 上のドキュメントを閲覧
そして、 handsOut で最も特徴的なのが Web キャッシュの機能です。なんとユーザー登録をしなくても、 Web 上で公開されている任意のドキュメントをブラウザ上で閲覧できます。使い方はこちらのページに URL を入力するだけ。変換にちょっと時間が必要ですが(たいてい数秒程度)、変換が終了すれば Web キャッシュのページに表示され、閲覧可能になります。対応フォーマットは PowerPoint(.ppt/.pps), Word(.doc), PDF(.pdf), OpenOffice.org Impress(.odp) / Writer(.odt) と必要十分。とくに PDF 以外のフォーマットはビュアーがないことが多いので、とても重宝しますね。
この Web キャッシュの機能を存分に活用しているのが handsOut の検索機能です。トップページのタブの下にある検索窓で検索すると、 handsOut が保存しているデータに加えて Web 全体からの検索結果も表示されます。そのリンクをクリックすると、上記の handsOut Viewer でドキュメントが閲覧できるのです。これは面白い機能ですね。マシンに Adobe Reader がインストールされていないときなどにも便利そうです。
さらに、codeなにがしのこちらのページには、ドキュメントファイルへのリンクを handsOut へのアップロードに書き換えるブックマークレットまで公開されています。 Web を閲覧しているときに見つけたドキュメントを簡単に handsOut にキャッシュできて、とても便利。作者の方に感謝です。
codeなにがし譲りのコミュニティー機能
codeなにがしは多彩なコミュニティー機能で活用の幅を広げていましたが、もちろん handsOut にもそれらが取り込まれています。ここでは、それらのコミュニティー機能をかいつまんでご紹介しましょう。
まずはコメント機能。投稿したドキュメントにはもちろんコメントが付けられるのですが、そのときに特定のページに対してのコメントも可能になっています。そののページの記述内容に関して作者さんに質問したいときに便利ですね。
また、ドキュメント作者のアイコンの下には「Follow」というボタンがあります。codeなにがしのユーザーにはお馴染みですね。これをクリックすると、今後その人がドキュメントを投稿した際に通知を受けることができます。自分が誰をフォローしているか、また誰がフォローしてくれているかはマイページで確認できます。
ドキュメントの下には「お気に入り」ボタンがあり、これをクリックすると以下のようにマイページに追加されます。後々必要になりそうなドキュメントはどんどんお気に入りに追加して、いつでもアクセスできるようにしておきましょう。
そして最後に、もちろん GoodJob 機能も健在です。 codeなにがしでは前述のお気に入りの機能も兼ねていましたが、 handsOut ではドキュメント評価の役割のみとなっています。マイページへの影響を気にせず気軽に GoodJob できるように、という配慮でしょうか(?)。
このように handsOut にはドキュメント作者と閲覧者との間を繋ぐ工夫が凝らされています。特に 1 クリックで作者さんに感謝を伝えられる GoodJob 機能やお気に入りはとても良いアイディアではないでしょうか。ドキュメントを投稿した側としては、自分のドキュメントに GoodJob が付けばやはり嬉しいものですし、それによって投稿が促されれば閲覧者にとっても利益になるでしょう。こうした win-win の関係を促すというのは、とても大事なことだと思います。現在はまだ投稿数が少ないので機能しづらい部分がありますが、ぜひ積極的に利用してほしいものです。
要望
このように多数の優れた特徴を持つ handsOut ですが、まだ公開されたばかりでいくつか不満な点もあります。ということで、最後に個人的な要望をいくつか挙げてみようと思います。
- ドキュメントが縦長のときは、ウィジェットもそれに合わせて縦長になってほしい。
- 拡大機能がないので、さすがに文字が読みづらい場合があります。ただ、ここで単純に拡大機能を付けるのも芸がないので、例えば、マウスカーソルの周辺だけルーペのみたいに拡大するとかどうでしょうか(^^;
- 携帯用の Java Applet がすごく欲しい。
- お気に入りを削除する方法が見当たらない(?)。
- ドキュメントページには「関連するスライド」という項目があるが、関連するスライドをアップロードする機能が見当たらない(?)。
といったところでしょうか。最後の 2 つは私の勘違いかもしれませんが、その際はご了承ください。
以上、本日はドキュメントの共有サイト handsOut をご紹介しました。上述の主な特徴以外にも、サムネイル中心で構成された見やすいトップページや、(検索にかかりやすいように?)ドキュメントからテキストを抽出しているあたりなど、細かい気配りがたくさんあります。海外を含めても、トップクラスのドキュメント共有サイトではないでしょうか。どんどん利用して、手持ちのドキュメントを有効活用しましょう!
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