償却資産の申告に行ってきました
実際に行ったのは先月なのでずいぶん時間が経ってしまいましたが、償却資産(固定資産)の申告に行ってきました。申告内容は年末に買った Mac mini だけ、金額も 10 万円をほんのちょっと超えただけなんですけどね(笑)。既に確定申告も始まっていてオフトピもいいところですが、本日は償却資産の申告について、備忘録を兼ねてレポートしてみようかと思います。
ちなみに、償却資産の申告期限は毎年 1 月末となっていてるので、昨年分(平成 19 年分)の申告は既に締め切られています。あしからず(^^;
償却資産の申告とは
個人事業にかかる税金の記事にも書いたとおり、事業で使う減価償却中の資産には固定資産税がかかります。土地・建物と違って、これらの償却資産はお役所側が把握できないので、事業者が自主的に資産の内容(種類や数量、価格、耐用年数など)を申告する必要があります。これが償却資産の申告というものです。
申告は前述のとおり毎年 1 月末日までに行わなければなりません。確定申告よりもずいぶん早いのでご注意を。手続きは市町村の税務署(東京都は都税事務所)に出向いて申告書を 2 〜 3 枚書くだけです。自治体によってはインターネットネット経由で申告できる場合もあります。
ちなみに、申告すると即課税されるわけではなく、 150 万円までの控除があります。ですので、資産の総額(正確には課税標準額というやつ)が 150 万円を超えるまでは課税されませんし、超えたとしてもその超えた分のみが課税対象となります。一人で仕事をしているレベルなら、実際に課税されるのは稀でしょう。そんなわけで、素直に申告しておくのがよろしいかと思います。
申告対象
事業用の資産でも、すべてが申告対象となるわけではありません。詳細はこちらのページなどを参照していただきたいのですが、主に以下のものが除外されます。
- 取得価格が 10 万円以下のもの。
- 取得価格が 20 万円以下で、 3 年間の一括償却を行うもの。
- ソフトウェアなどの無形固定資産。
- 自動車税の課税対象になっているもの。
ちなみに、青色申告の特例で 30 万円以下の資産を 1 年で即時償却できる制度がありますが、こちらは申告対象になります。私の Mac mini もこちらを使いたかったので申告したわけです。まあ、この制度も今年(平成 20 年)の 3 月で期限切れなんですけどね(泣)。平成 22 年まで延長されました。これまでも延長、延長できているので、このままいくのかも?
申告方法
償却資産の申告は、前述のとおり市町村の税務署、もしくは都税事務所で行います。申告書は自治体によって違うのですが、東京都の申告書はこちらのページからダウンロードできます。これに必要事項を記入して提出することになります。記載方法の説明もあるので、そちらを読めばだいたいの書き方はわかると思いますが、私が申告するときにいくつか教えてもらった点があるので、それらを以下にまとめておきます。
まず最初に書くのが、「償却資産申告書(償却資産課税台帳)」というやつです。住所などの基本事項と、取得価額に種類ごとの合計額を記入します。パソコンなどの機材は「工具器具及び備品」に分類されるので、大抵の場合、それ以外の資産は未記入で良いでしょう。わかりにくいのが右上にある「短縮耐用年数の承認」などの項目ですが、これらは特殊な申請をした場合のみ適用されるものなので、ほとんどは「無」になるはずです。「税務会計上の償却方法」は、青色申告で定率法を選択する申請をしてある場合は「定率法」、それ以外なら「定額法」になります。「青色申告」はもちろん、青色申告をしているなら「有」、そうでなければ「無」です。
次は「種類別明細書(増加資産・全資産用)」です。前年に取得した資産の種類ごとに取得時期や数量、取得価額などを書いていきます。たぶん、前年に取得した資産がなければ、提出する必要はないと思います。記載内容で戸惑うのが耐用年数ですが、こちらのページなどが参考になるでしょう。あと、私の Mac mini のように即時償却の特例を使っている場合は、「摘要」の欄に「即時償却」と書いておくと良いそうです。
最後は「種類別明細書(減少資産用)」です。売却したり捨てたりして減少した資産を記入します。今回は当然ながら減少資産はなかったので、提出しませんでした。そんなわけで詳細はわからないのですが、記入の仕方は増加資産用と大差ないと思います。
以上 3 つの書類を書いて提出すれば、申告は完了です。役所で用紙を貰えば写しもとれるようになっていますが、 PDF を印刷して記入する場合は、忘れずにコピーをとっていきましょう。コピーのほうにも受付印を押してもらえるはずです。
最初は窓口に提出するのが吉です
今回、私は都税事務所の窓口まで出向いて提出しました。一応 PDF を印刷してわかるところだけ書いておいて、窓口で用紙を貰って書き写しつつ、わからない部分を質問して埋めていった感じです。初心者丸出しの質問にも丁寧に答えてもらえて、とても助かりました。
申告は郵送でも受け付けてもらえますし、最近はネット申告も普及してきましたが、最初はやはり窓口に出向くのが無難だと思います。わからないところは質問できますし、その場で受付印を押してもらえるので、確実です。ただ、窓口が混んでいると対応も悪くなるでしょうから、早朝のすいている時間帯を狙うのが良いかもしれません。私は 9:30 くらいに行きましたが、用紙に記入している間、おばちゃんが一人来ただけでした(笑)。オススメです。
以上、本日は償却資産の申告について書いてみました。個人事業者になると、確定申告が必要になることは多くの方がご存知かと思いますが、償却資産の申請というのはけっこう盲点ではないでしょうか。いざというときに痛くもない腹をさぐられないためにも、きちんと申請して体裁を整えておきましょう!
詳しくはこちらの記事をどうぞ!
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